クラブ方針

小学校の校庭ではきらきらと輝く瞳に、屈託のない笑い声が響き
中学・高校の学び舎では生涯の目標に向かって集う若者たち

職場では仕事にやりがいを抱き、生き生きと働く大人たち
子育てと自己実現とを両立している親たちと
社会とのつながりを失うことなく穏やかに暮らす老人たちの存在感

「ありがとう」が素直に言い合える家庭と
「おかげさまで」と互いに助け合える隣近所

そして、我がまち・下関の歴史や文化伝統に誇りをもった人々
それらを支え、国際社会の進展に貢献する自立した国家・日本

そして、全ての基盤となる水、大気、光、緑
大自然と、大地たる地球の息づき


 私は、下関中央ロータリークラブに入会して11年目を迎えます。決して優秀なロータリアンではありませんが、七十四年生きた事で、社会から学ばせて頂いた、知恵と経験があります。これを基に、ロータリークラブが目指すべき社会の姿を想像してみました。


「私たちには皆、夢があります。しかし、その実現のために行動するかどうかを決めるのは私たちです。」


 ジェニファー・ジョーンズ2022―23年度RI会長はこのように述べ、ロータリーのような団体がポリオの根絶や平和の実現といった大きな夢を抱くなら、「それを実現させる責任は自分たちにある」と語り、次のように締めくくりました。


「昨日のことをイマジン(想像)する人はいません。
それは未来を描くことです。
IMAGINE ROTARY!!(2022―23年度RI会長テーマ)」


 それにしても、ロータリークラブは凄い!!善良なアメリカ人が発案し社会で実践してきた運動が、117年以上の長きに渡り続いていることが。そして、その意識と活動が、世界中に伝播していった事が。民族や宗教が異なっても、人類愛の根本は共通である事の証しです。私はこの会に在籍していることに、最近つくづくと幸せを感じている処です。

 私はこの人類愛を活動の基本にしたいと思います。この一年、下関中央ロータリークラブメンバー諸氏に支えて頂きながら、また、教えを仰ぎながら、精一杯努力し、その実現に強い覚悟で臨みます。
 
 私が取り組みたいこと。以下記します。

一、ロータリーの神髄は奉仕にあり

 2010年、RI理事会は国際ロータリーの戦略計画の一環として、奉仕、親睦、多様性、高潔性、リーダーシップという「中核的価値観」を採択しました。いわば、ロータリーの中の「不変なるもの」が定められたと言えるでしょう。
私は、中でも「奉仕」活動に積極的に取り組みたいと考えています。リーダーシップと職業のスキルを活かし、奉仕を通じて、地域社会や国際社会の問題に微力ながら取り組んでいきます。
 私たちは「ロータリー財団」や「米山記念奨学会」に寄付することを通じて、間接的に奉仕活動を行っています。30数年前は全世界で40万人もの人々が発症していた自然発生ポリオですが、昨年はわずか5例でした。ポリオ撲滅を目指す活動もロータリー財団の業績の一つです。今年度も、財団や奨学会の活動状況を学び、積極的な寄付を推進していきます。
 また、下関中央ロータリークラブでは、この数年、地区補助金を活用した奉仕活動を行ってまいりましたが、本年度は諸条件が整わず補助金申請はかないませんでした。地区補助金やグローバル補助金を活用しながら素晴らしい業績をあげておられるクラブも多くありますことから、これらの事例に学び、近い将来、補助金を活用したよりスケールの大きな事業に取り組んでいく足掛かりを作っていきたいと考えています。

二、地球環境について

 国際ロータリーの定める「重点分野」に、2021―22年度から新たに「環境」が加わり、「7つの重点分野」となりました。天然資源の保全と保護を強化し、環境の持続可能性を高め、人と環境との調和を促す活動を支援していくことになります。
 中でも、海洋環境について取り組みたいと思います。ある時、海岸を散策し海草を採取した際、プラスチックの破片が大量にこびりついているのを発見して驚いたことがあります。環境中に存在する微小なプラスチック粒子をマイクロプラスチックと呼び、滞留期間が長く今後も集積していく可能性が高いため、大きな懸念材料です。マイクロプラスチックは、もともとはわれわれが生活で使用したプラスチックごみが河川を通じて海洋に流れ込んだものが大半を占め、大量生産・大量消費時代の負の産物と言えます。日常生活の中から、ごみをなるべくつくらない、むやみに投棄しないための啓蒙啓発活動と、ごみを回収していく行動が必要です。

三、青少年教育活動及び助成

 全ての社会活動及び現象には、公正な教育が不可欠です。また豊かな日本ではありますが、家庭の諸事情で、高校への進学が困難な子供達が存在しています。その助成活動を行いたいと考えています。

四、「適応と改革」が必要(ジェニファー・ジョーンズRI会長)

 「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き延びるのでもない。唯一、生き残るのは変化できるものである(チャールズ・ダーウィン)」
 この数年、国際ロータリーは「ロータリーの会員減少傾向を変えるためには大規模な組織改革が必要であり、このままだとロータリーは衰退する」として、様々な意識改革・組織改革を実行しています。これらの改革に適応し、問題点を分析したうえでさらに改革をすすめていくことが求められています。
 今日の世界は、1905年の世界と同じではありません。人口動態が変わり、変化のスピードが加速し、テクノロジーによってつながりや奉仕の新たな機会が生み出されています。普遍の中核的価値観を大切にしつつ、新しくなったロータリーの姿を適切に発信し、より多くの理解者・協力者を得ていきたいと思います。また、我が国では伝統的に「陰徳あれば陽報あり」という言葉の通り、人知れず密かに善い行いをする人が多いのではないかと思いますが、ロータリーは国際的に大きな組織ですので、財団の取り組む大規模な事業についてもっと市民に広報してもよいと思います。それにより、新たな出会いが生まれ、参加者の基盤を広げ、参加者の積極的な関りを促し、より大きなインパクトをもたらすことにつながります。

五、会員増強

 ロータリーの最も大切な財産は会員です。堅固な会員基盤があれば、クラブに活気が生まれ、地域社会でのクラブの存在感が高まり、奉仕の力が高まります。



引用:RI2710地区2022-2023年度 会長エレクト&地区研修セミナー「石川良興ガバナーパワーポイント資料」より

 図はRI第2710地区における年度末会員数の変遷です。御覧の通り、会員数は右肩上がりで増加して1998年度に4282名でピークを迎えましたが、その後減少に転じ、2021年度は3096名に急減しています。
 4年前に国際ロータリーは「ロータリー公共イメージ調査」を行いました。その結果によると、ロータリーの認知度が最も高い国は台湾で、90%以上の国民がロータリーを認知・理解しています。以下、インド、ブラジル、ケニア、アメリカと続きますが、我が国日本における認知度はわずか30%でした。今後、ロータリー活動の幅を広げ、多くの新入会員を獲得していくためには、ロータリーが地域社会や国際社会とより協調し、よりインパクトのある活動を行い、市民にアピールしていく必要があります。
 また、全国的に入会者数とほぼ同数かそれ以上の会員が退会しています。退会者の約半数は入会3年未満であるとの調査もあります。
 幸い、我が下関中央ロータリークラブではそこまで大きな会員減少はみられませんが、せっかくロータリーに好印象を抱き、ロータリーの歴史と使命に魅力を感じて入会された会員が、ほどなくして出席率・参加率が低下していき、やがて退会してしまう、という現象は起こりうることです。そのような会員がいらっしゃるとすれば、その声なき声に耳を傾け、対策を取る必要があります。

六、国際ロータリーと「DEI」

 2019年、国際ロータリーで「ビジョン実現にはDEIが不可欠」との声明が採択されました。DEIとは、Diversity(多様性)・Equity(公平さ)・Inclusion(インクルージョン)のことです。そして、DEIをクラブの理事会・委員会において毎回全員で討議し、クラブに合った意識改革と問題点を分析し、改善すべき事項は実行してほしいと呼びかけています。
 石川良興RI第2710地区ガバナーは「人生100年時代に向けて、健康寿命を延ばそう」をガバナー信条に掲げ、ポリオ撲滅後のロータリー運動の方向性を示されました。また国際ロータリーの求める様々な組織改革、「適応と改革」に断固取り組む決意を表明されました。
 このような国際ロータリーの大きな方向性について学び、DEIについて改善すべき事例があれば取り組んでいきたい思います。

七、積極的な例会参加

 ロータリーを自分なりに見つめ直し、初心に返り、積極的な例会出席をお願い致します。
 人との出会いは、自分の意識次第では、何かを感ずる事が出来ます。知らなかったこと、気付かなかったこととの出会いがあります。友情を深めることもできます。心も明るくなります。私は、友人は人生での大切な財産だと思っています。
 毎週金曜日に二時間もの時間を作ることは、企業人にとって大変である事は承知しています。その上で、何とか努力して例会に参加することにより、生活にメリハリが生まれリズムが出てきます。この努力を継続することが大切なことで、眼に見えない大きな人間力が備わってくると思うし、ひいては会社の業績にも良い影響を与えることに繋がると思うのです。それに何よりも、志を同じくする仲間達、クラブの皆様に会えることはこれ以上ない喜びです。年度内に、一度でもよいから百パーセント出席例会が出来たら良いな、と思っています。
 クラブ管理運営委員会やプログラム委員長、SAAと協力しながら、楽しく、有意義で、会員の心が通じ合うような例会運営を目指します。また、家族例会ではぜひ多くのご家族にご参加いただきたいと思います。

八、事務局

 組織の扇の要は事務局です。どんな団体でもいえることですが、機能体組織として効率よく効果的に運動を継続させていくために、最も重要なのは事務局です。あまり表には出てきませんが、事務局員の地味な下支えの仕事に感謝し、時代に合わせた業務の統廃合を行い、職場環境の適正化により配慮していく必要があると考えています。
 事務局と会員とが互いに尊重しあいながら結束を高め、光り輝く活動につなげていこうではありませんか。

九、終わりに〜大和心(やまとごころ)〜

 現在我が国は、環境問題、エネルギー問題、国際紛争、安全保障、感染症などの各種疾病、少子高齢化、経済の低迷など、多くの課題を抱えています。これらの事象は複雑に絡み合い、我が国単独では解決できません。課題を克服し、さらに良い国を築いていくためには、グローバル社会の中で、我々は否応なく他国の人々と接し、荒々しく揉まれながら生きていかなければなりません。
 その際、忘れてはならないのが「大和心(やまとごころ)」です。日本人らしい心、和の精神、というほどの意味ですが、私たち一人ひとりの心の中にある、日本人であるかぎりもともと持ちあわせている自然な心のことです。たとえ日本人ではない外国籍の人であっても、日本で暮らしていれば自ずと対等に感じ取れる、人類普遍の精神が「やまとごころ」には含まれていると存じます。
 「古事記」には神々が話し合い「民主的」に物事を解決していく様が描かれています。聖徳太子の「十七条憲法」は「和を以て貴しと為し」から始まり、「それ事は独り断むべからず。必ず衆とともに宜しく論ずべし」で終わっています。このような「やまとごころ」、日本型の「民主主義」をロータリーの活動を通じて広げていくことが、地域社会のみならず、国際社会の進展に寄与すると信じています。



家族を含め、皆が楽しめる会に
市民の皆様の関心がロータリーに向けられ、高められるように
さらに、爽やかで、心豊かなクラブを目指しましょう


 誠に微力ですが、一年間精一杯努めて参ります。皆様のご支援とご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

会長 前田 周作